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金峰山
【きんぷさん】


隠岐(おき)郡西郷町大字津井にある山。標高199m。アルカリ石英粗面岩の円頂丘。西郷湾口を隔てて向かい合った愛宕(あたご)山とともに,西郷湾を擁している。山腹は柱状節理の発達が著しく,断崖絶壁をなしているが,頂上は平坦。中世以降修験道の聖地として重視され,山頂に小祠がある。「隠州視聴合紀」に「昔平氏亡びて後,島中守りなし,盗賊しばしば起る,故に里長が遠路鎌倉に詣り守護を請う。所謂入道某をして守たらしむ,其時にや僧五人を下して,五山に擬して五処に居らしむ。其第一を金峰山と云い,二は津井の蓮華寺,三は飯田の専養寺,四は聖越と称して大久里に越ゆる東郷の山なり,第五は同じく松尾という所なり」と見える。いずれも中世佐々木氏が東郷(とうごう)宮田城に拠っていた中世初期に建立された修験道寺域である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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