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三郡山
【さんぐんざん】


能義(のぎ)・大原・仁多(にた)3郡の境にある山。標高806m(三角点)。中国山脈と宍道(しんじ)低地帯のほぼ中間にあり,この山を中心として東西にのびる600~800mの連山が東北部能義郡・西北部大原郡と南部仁多郡を分けている。能義郡を流れる山佐川,大原郡を流れる久野川,仁多郡を流れる亀嵩(かめだけ)川は,いずれもこの山に源をもつ。東西に肩を張ったピラミッド型の山頂は,遠く出雲平野東部・能義平野北部からでも望むことができる。この山周辺の地質は風化の進んだ黒雲母花崗岩・花崗閃緑岩で,良質の砂鉄を含むので,古来一帯では鈩(たたら)による製鉄が盛んであった。東麓能義郡広瀬町大字西比田地内には製鉄鍛冶の神をまつる金屋子神社がある。なお「風土記」はこの山を飯梨川の源田原(たはら)山と記している。南麓の仁多郡仁多町大字亀嵩は今日雲州算盤の産地として有名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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