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島の星山
【しまのほしやま】


江津(ごうつ)市のほぼ中央部にあり,島の星町・金田町・川平町の境界となる山。標高470m。高角(たかつの)山・星高(ほしたか)山ともいわれる。柿本人麻呂の「石見のや高角山の木の間よりわが振る袖を妹見つらむか」(万葉集巻2)の「高角山」は島の星山とされる。「石見の海打歌の山の木の間よりわが振る袖を妹見つらむか」(同)の「打歌の山」はタカツノ山のタカを漢字音で打歌と表現したものとする説もある。中腹に島星山冷昌寺(真言宗,もと霊星寺)跡がある。寺伝の「貞観十六年九月八日星東天より降る。依て堂を建てて祀る」にちなんで島の星山・星高山と呼ばれるようになった。現在廃寺となっているが,隕石といわれる金属音を発する石が保存されている。南北朝期から戦国期にかけて戦場となった所で,北麓の金田地区に都野氏の月出城址があり,島の星西の城・東の城はともに山頂近く相対していたというが,城跡は明瞭でない。なお「高角山」には角(つの)の里から上京する途上にある山で,角の地の山であるから「角山」といいこれに形容詞「高」を添えて「高角山」といったものとする説がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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