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宍道低地帯
【しんじていちたい】


県の北東部,出雲地方の北部に東西に連なる低地帯。北を島根半島の山脈,南を中国山脈の北辺で区切られる。東西の長さ約60km,南北の幅5~10km。この低地帯に東から中海(なかのうみ)・松江平野・宍道湖・出雲平野が並ぶ。中海の南岸には安来(やすぎ)市が,松江平野には松江市が,出雲平野の東端には平田市が,中央には出雲市があり,低地帯の南辺を国鉄山陰本線と国道9号が走っている。島根県および出雲地方の人文的な中心地域である。かつてはこの低地帯は本土と島根半島を切り離している海峡であったが,第3紀の火山活動で低地帯東部で玄武岩の噴出があって大根(だいこん)島などが形成され,第4紀の火山活動で安山岩の噴出があって嵩山(だけさん)・和久羅(わくら)山などが形成され,下って縄文末期のころ,低地帯の西部では斐伊(ひい)川・神戸(かんど)川の沖積作用で出雲平野が形成されはじめ,東部では日野川・飯梨(いいなし)川の沖積作用で弓ケ浜半島が形成されはじめ,今日の地形に発展する。宍道低地帯は以前は宍道地溝帯と呼ばれたこともある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7179587