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真山
【しんやま】


松江市法吉(ほつき)町の北方,北山山脈の一峰。新山とも書く。標高256m。東北の西持田(にしもちだ)町との分水界をなし,平安末期薩摩守平忠度(ただのり)の築城と伝える真山城址がある。城は戦国期尼子氏の支城となり,のち毛利氏との争奪が繰り返され,永禄9年富田(とだ)城の尼子義久が降服し毛利氏の有に帰した。同12年山中鹿介幸盛は,尼子勝久を擁し主家再興をはかり,多賀左京亮の守るこの城を奪還し,再起の拠点とした。元亀2年吉川元春に攻められ,再び毛利氏の有に帰し,関ケ原の戦後廃城となる。山頂は南北に長く,一ノ床・二ノ床・三ノ床等の跡が残り,南方に宍道(しんじ)湖,中海(なかのうみ)の景観が眺望され,大正12年建立された尼子勝久記念碑がある。南の峰続きには,白鹿山城址と山麓に尼子氏の忠臣松田氏の菩提寺曹洞宗常福寺(じようふくじ)があって,市内からのハイキングコースとして登山者が多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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