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高麻山
【たかさやま】


大原(おおはら)郡加茂(かも)町大字大西(だいさい)と同郡大東町大字仁和寺の境にある山。標高196m。南麓を赤川が東から西へ流れ,この流域を一望できる山で,また周囲からもよく目立つ山である。中世鞍懸氏(のち大西氏と称する)の居城があり,いまも頂上付近に明瞭な人工の築段の跡を残している。「雲陽誌」には「高佐(たかさ)山という,天文年中鞍懸次郎四郎久勝の居城なり」と記されている。「風土記」に「高麻山。郡家の正北一十里二百歩なり。高さ一百丈,周り五里あり。北の方に樫,椿等の類あり。東南西の三つの方はみな野なり。古老伝えて云えらく,神須佐能袁の命の御子,青幡佐草日古の命,この山に麻蒔き初め給いき。故高麻山という。すなわちこの山峰に坐せるはその御魂なり」の記事があり,同書の高麻山と同じ山と比定される(風土記考証・風土記参究)。しかし,加茂町大字三代(みじろ)にある高塚(たかつか)山をそれに比定する説(雲陽誌・風土記抄)もある。また「大原郡誌」は高塚山説をとりつつ地図には2つの山を高麻山と記載。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7179805