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高浜
【たかはま】


江津(ごうつ)市江津町の江川(ごうのがわ)下流の西側に展開した日本海に面する小砂丘地帯。江川の吐き出す大量の流砂が,沿岸潮流と北西の季節風によって堆積してできた。宝暦頃から背後の島の星山麓で行われた砂鉄採集に伴う泥砂を水路によって導き沈殿させ,防風林として黒松を植樹し開拓が進められた。近世期は甘藷・麦畑であったが明治中期から桑園化が進められた。昭和5年国鉄三江線の江津・川戸間の開通以来,急速に江川舟運が衰退し,港町江津も衰微した。これを復活するため江川の水資源利用の工場誘致をはかり,昭和12年新日本レーヨン工場の進出をみた。これを基盤として現在の山陽国策パルプ江津工場・ユニチカサンシ江津工場などの工業地区となり,県立江津工業高校や江津中学校もここに設立されて,現在では工業地区と市街地となり,高浜の地名を残すのみである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7179852