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茶臼山
【ちゃうすやま】


松江市山代(やましろ)町にある山。標高171m(三角点)。第3紀火山活動によって噴出した玄武岩からなる独立峰。北麓は大橋川まで丘陵が続くが,西方には大庭町馬橋川流域の水田地帯があり,南方大草町から東方竹矢町にかけては意宇(いう)平野の水田地帯が開けている。この山の周辺は,原始・古代の出雲の中心部で,西麓山代町内には出雲最大の古墳である前方後方墳の山代二子塚,西方大庭町には方墳大庭鶏塚などがあり,南方大草町には出雲国庁跡,東方竹矢町には出雲国分寺跡があり,意宇平野には条里遺構をとどめている。中世に入って,山頂には城郭が築かれ,今日も数段の遺構と考えられる地形を残している。この山は,「風土記」には「神名樋野。郡家の西北三里一百二十九歩なり。高さ八十丈,周(めぐ)り六里三十二歩あり」としてみえ,近世の「風土記抄」「雲陽誌」には山代(やましろ)山としてみえている。昭和47年3月,この山の西南方大庭町地内に島根県立八雲立つ風土記の丘資料館が設置された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7180061