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茶碓山
【ちゃうすやま】


能義(のぎ)郡伯太(はくた)町大字井尻(いじり)の山。標高約180m。独立山で,山麓は日次(ひなみ)・寸次(すんじ)・市中屋(いちなかや)の3集落にまたがる。語源はアイヌ語のチャーシの転訛(城山の義)といわれ,その形状は伏せた磨鉢(すりばち)状で,頂上は平坦になっており,三重であるので遠方から見ると茶臼のように見える。第2段地に守護神として昔から祀られている幸守(さきもり)神社がある。福富の石原家5代の覚書の中に,「古城三ツ有,一ツハ茶碓山ト云ウ。此城ハ弘安ノ初比ニ,井ノ尻入道綱久初メテ築城セリ」と記す。山の東南に井尻入道の菩提寺穴井の弘安寺が,アナガンジともじられていたが落城後廃滅し,本尊阿弥陀の「ミダ」が谷の地名に残る。東,高江との境のオデ山は御土居山・御殿山の義で,井尻入道の武将屋敷跡と思われる。北,市中屋の字多田および九次力(くじりき)に連なる。九次力は,九十人力の勇士が奮戦した所か(井尻村史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7180062