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中国山脈
【ちゅうごくさんみゃく】


正しくは中国山地と呼ぶ。島根県と広島県との境をなし,東から西にのびる標高1,000m級の連山。石西の中国山地は石東のそれに比して規模が雄大で,島根県第1の高峰恐羅漢(おそらかん)山(1,346m)はここに屹立する。この石西地区では主軸の中国山地と,その前山,高倉山(1,022m)・広見山(1,186m)・赤谷山(1,181m)が相伯仲する高度をもって北東から南西に走っている。広島県側でも同様に阿佐山(1,218m)山塊・十方山(1,319m)山塊・冠山(かんむりやま)(1,339m)山塊が並行して芸北高原を形成している。これらの脊梁山地は主として花崗岩から成り,その前山が石英斑岩または流紋岩におおわれている。高度の脊梁山地が1,000mを越え,前山もまた800m以上の峻険さである。山型は広島県側が花崗岩質で風化に弱いため,豚背状の軟らかな山型であるに対し,前山の中国山地は風化に抵抗してジグザグにとがった山容を示しているのが特徴的である。那賀(なか)郡旭(あさひ)町から鹿足(かのあし)郡六日市町に至る島根・広島・山口の3県にわたる県境を中心にした区域が西中国山地国定公園に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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