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忠山
【ちゅうやま】


島根半島東部,八束(やつか)郡美保関(みほのせき)町大字千酌(ちくみ)の東南にある山。標高290m。南部は松江市長海(ながみ)町との境界となり,西南は中腹で枕木(まくらぎ)山(456m)に続いている。古くは墓野(はかぬ)山といい,「風土記」島根郡の条に,「大鳥(おおとり)川。源は郡家の東北一十二里一百一十歩なる墓野山より出で,南に流れ,二つの水合い,東に流れて入海(いりうみ)に入る」とある。大鳥川は,今の椎木(しいのき)川。奈良期には,出雲国庁から隠岐へ渡るのに,この山の西方の峠を通り千酌ノ駅へ行き乗船したが,その要路にあたっていた。永禄12年,尼子氏再興のため尼子勝久は山中鹿介に擁され,忠山に築城したが,毛利氏の軍に攻められ,落城した。今城北には,山中鹿介の記念碑が建てられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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