100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

床の浦
【とこのうら】


浜田(はまだ)市国分(こくぶ)町にあった浦名。唐鐘(とうがね)の海岸にある畳ケ浦(たたみがうら)か。地名の起源は未詳。「石見名所集」に「床の浦は同郡唐鐘浦なり」とみえる。元文4年死去の浜田藩主松平康映の甥,「石見名所松葉集」の著者新清元麿は,床の浦を唐鐘浦とすることは「いまださだめがたし」と述べ,「琴高磯は唐金浦なり」としている。「石見名所集」は新清説を否定。明治初年には畳ケ浦を床の浦と考えるようになり,「国分村誌」には「村の西方国分村に床浦あり。東西五町,南北七町にして一面平石波間に出で,あたかも畳をしくが如し。故に土人呼んで畳ケ浦と称す。古老の言伝によれば往古戦場の地にして所々起立の石あるは飯粒散し,ついに変じて石となりしという。今なお現存す」とみえる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7180252