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中ノ島
【なかのしま】


島根半島の北方約50kmの海上にあり,隠岐(おき)群島島前(どうぜん)3島のうち,東寄りの島。隠岐郡海士(あま)町に属す。面積32.1km(^2)・人口3,809人。島の東北から西南にかけて山脈が走り,東南部は外海に面し,また平地も少ないが,西北部は島前3島の内海に面し,平地も多く,町の穀倉地帯となっている。西北部には,福井(ふくい)・海士・宇受賀(うずか),東南部には,豊田(とよだ)・知々井(ちちい)・御波(みなみ)・崎(さき)の集落がある。西北部の菱浦(ひしうら)港から美保関(みほのせき)町の七類(しちるい)港や鳥取県の境(さかい)港,島前知夫(ちぶ)村の来居(くるい)港,西ノ島町の別府(べつぷ)港・浦郷(うらごう)港,島後(どうご)西郷(さいごう)町の西郷港への定期航路がある。農業を主体とした島であるが,クロマツ・スギの植林を中心とした林業や,漁業も盛んである。古くから流人の島として名高く,後鳥羽上皇や小野篁にまつわる伝説や遺跡が残っている。また菱浦湾のクロキヅタは,アフリカの紅海より東では愛媛県の海岸と隠岐群島以外には見られない珍しい海藻で,国の天然記念物に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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