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鳴滝
【なるたき】


安来(やすぎ)市の南方,上吉田町にある滝名。吉田川の上流大光寺谷を古くからの切通し鳴滝越(なるたきごし)を東に越えた鳴滝谷の奥に位置。高さ約10m・幅2~3m。滝名の由来は滝の音による。近くに鳴滝神社・鳴滝谷山之神,鳴滝越の中腹に鳴滝薬師堂がある。鳴滝社は文禄3年,佐伯氏(滑川(なめかわ))がこの地に移住し,市杵島姫命を勧請し,屋敷後に祀ったものである。「雲陽誌」に,「弁財天 宇賀御魂をまつる。祭礼9月29日なり,社の前に飛流あり。是を以て鳴滝谷と号す」と記す。往時鳴滝谷に鋳物鍛冶があり,鍛冶屋敷と称する地はその旧地という。鋳物師の主流は旧家大久佐氏で,伯耆大山寺の梵鐘に刻銘があり,同地の稲本氏,安来町の山野辺氏宅に作品の茶釜が残る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7180484