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半田池
【はんだいけ】


島根半島中部,松江市内の北西,西生馬(にしいくま)町山麓の池で,古くは張田池といっていた。「風土記」島根郡の条に,「張田池。周り一里三十二歩あり」とある。周囲587m。北方に西生馬の丘陵があって樹木茂り,池水は清く澄んでいる。南方に松江と八束(やつか)郡鹿島(かしま)町を結ぶ県道松江~恵曇(えとも)港線がある。張田は水田に水を張るの意で,古代から稲作が行われ,水田の灌漑用として人工の池が構築されたと伝えている。近くの半田尻地域の窪成(くぼなり)には条里制の跡が認められる。半田は張田の転訛,再度の拡張により現在は大きな池となり,エビや魚類が漁獲され,西生馬の貴重な灌漑用水となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7180807