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明地峠
【あけちとうげ】


明智峠とも書く。新見市千屋花見字峠田から鳥取県日野町門谷に通じる県境の峠。標高755m。剣山東麓の鞍部にあり,古くから根雨街道(大山道)として利用されていた。千屋の人々にとっては新見より鳥取県の根雨・黒坂の方が近く,通婚圏でもあることから生活道路として利用されていた。特に大山での牛市(春大山・秋大山)や千屋での牛市には通行量が多かったようである。ところが,新見から山陰に抜ける伯耆往来は主として阿哲郡神郷町和忠を経る谷田峠(たんだだわ)が利用されていた。第2次大戦後に国道180号となるが,整備の遅れから車両の通行はできず「まぼろしの国道」とさえいわれた。昭和49年12月剣山の西麓鞍部に全長1,130m,幅員9.5mの明地トンネルが開通し,国道180号が山陽と山陰を結ぶ中核となった。明地トンネルを鳥取県側に抜けた所に展望台があり,眼前に大山が迫り,美しい眺めが広がる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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