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泉山
【いずみがせん】


苫田郡奥津町と同郡鏡野町との町境に位置する山。標高1,209mの独立山塊で,斑糲岩からなり,吉井川とその支流香々美川の分水嶺をなす。尾根線は北東―南西で,北の花知ケ仙へ続く尾根は笠管峠で鞍部をなし,南は百乢の鞍部で切断されている。東側の香々美川斜面はヒビラ川・中林川・寺ケ谷川などの直線的な小河川が浸食して,満壮年期ステージをなすが,西側斜面は標高800m付近から,大神高原などの緩斜面が広がる。泉山は津山市・久米郡などから一望でき,信仰対象の山であった。西南部の奥津町養野には,泉山を御神体とする奈良期創建の泉嵓神社がある。「作陽誌」にも射水山口権現と称し,久田十二村の総鎮守であったとあり,山岳信仰の対象でもあり,修験者の山でもあったらしい。山頂部は熊笹に覆われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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