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笠岡諸島
【かさおかしょとう】


県南西部にある瀬戸内海の島嶼群で,古くから備中諸島ともいわれてきた。主な島は北から片島・神島・高島・白石島・北木島・真鍋島・大飛島・小飛島・六島である。属島を含めると島嶼の数は30余りになる。神島は昭和45年神島大橋が開通して笠岡本土と直結し,また笠岡湾干拓によって片島とともに本土と陸続きになった。このため笠岡市では行政的に高島以南の島嶼群を離島として取り扱っている。神島は南東隅を除いて流紋岩からなっているが,ほかの島の地質は主に花崗岩である。島嶼の配列や地形は,北北西から南南東性の断層線・節理に支配されている。昭和32年8月に大飛島・小飛島・六島の3島が,同年12月に高島・白石島・北木島・真鍋島の4島が離島振興法の指定を受け,道路や港湾,電気や医療などの不備が少しずつ改善された。昭和50年から国の補助事業として神島外浦から海底送水管の敷設が行われ,高島以南の7島とも水不足が解消された。一般に半農半漁の島が多いが,北木島・白石島などの石材採掘加工業,大飛島・小飛島・高島などの海運業が特徴ある産業である。白砂青松と青い海の調和する多島美,温暖な気候と相まって瀬戸内海国立公園の中心部をなしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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