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釜島
【かましま】


倉敷市下津井に属し,久須美鼻東南方約0.8kmに位置する島嶼。田之浦港からも2.5kmであるが,定期便はない。面積0.4km(^2),周囲2,880mでほぼ三角形をした島で,最高所は43.5m。地名の由来は塩釜島からきたもので,江戸期の塩田跡を残し,塩釜神社が現存する。島には先土器時代以来の各時代の遺跡を残しており,サヌカイト石器・石斧・師楽式製塩土器などを出土し,南部に古墳群もみられる。北西には藤原純友の城跡があり,いまは山頂が笹に覆われている。古くから塩浜があって製塩が行われ,のち米作に変わった。また,島の丘陵では馬牧も行われた。人口は「児島郡誌」に享保6年1戸8人,明治8年5戸24人,明治41年6戸28人居住す,とあり,那須一族の伝承があり,今も那須姓の人が住んでいる。元禄年間,児島を知行する備前池田家から島守として来島したのが始まりで,一族とその家来で田畑を開き,植林もしたが,昭和60年の市住民基本台帳では人口1人とある。釣客の立寄り,夏の海水浴客などは渡し船を利用している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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