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辛香峠
【からこうとうげ】


岡山市菅野字辛香と御津郡御津町中山の境にある峠。標高160m。国道53号が通る。坂道の部分が比較的短く,北側の傾斜が強い。古くは足守川を溯り,日近から勝尾峠を越える道が岡山から津山への道とされていた。江戸期以前は現在の峠の西側にある鞍部の間瀬越えによっていた。江戸期になって金川に陣屋が置かれて以後現在の峠道が利用されるようになった。明治24年峠道が拡幅されてからは荷馬車などの往来が可能となる。北側から岡山市側への荷車越えには引きあげ,あるいは端引と呼ばれる補助用の馬を必要とした。昭和42年峠の東側山腹に延長330m,幅8.5mの辛香トンネルが開通し,峠道は廃道化した。岡山市街地の延長の観のある津高の浅い谷をつめ,この峠道を北に越えると一変して農村の様相をみせる。辛香トンネルの付近には未分級の山砂利が厚く堆積している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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