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北木島
【きたぎしま】


笠岡諸島の主島。笠岡市に属する。笠岡港から南方約14kmの海上に位置する。面積7.30km(^2),周囲18.3km。花崗岩からなり,山地が多く平地が少ない。海上交通の便に恵まれ,古くは大坂城築城にあたって採石場となり,石垣用として運び出されたのは有名である。この島で産する花崗岩は北木石と呼ばれ,石質は堅硬で,白味がかったものと赤味がかったものの2種類がある。明治期になって採掘と販売が盛んになり,県有数の石材産地となった。昭和20年頃,丁場数は130か所ほどあったが,最近では40ほどに減少している。丁場の多くは,島の北西岸の金風呂・千ノ浜・豊浜に分布。石材の用途は,明治期主に建築用材として利用されていたが,現在は墓石用に利用されている。石材採掘加工業は現在でもこの島の主産業であるが,輸入石材による加工業に重点が置かれるようになった。笠岡港との船の便数が多く,また周辺の島への交通の基地になっており,本土笠岡市と密着した日常生活圏を形成するとともに,諸島南部地域の生活圏の中心となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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