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黒島
【くろしま】


牛窓諸島の1つ。邑久(おく)郡牛窓町に属する。牛窓港の南約2km,前島の南西にあり,東西700m,南北250m,周囲4km,面積0.1km(^2),標高36m。樹木が茂り,遠望すれば黒色をなし,これが島名の起源となっている。黒島の西に中ノ子島・端ノ子島があり,かつては砂州により連続していたが,波浪のため切り離されている。現在干潮の際砂州の上を歩いて渡ることができる。西方には百尋礁と呼ばれる暗礁がある。島の南西斜面には縄文早期の黒島貝塚があり,最高所には竪穴式石室をもつ全長約70mの黒島古墳があり,5世紀後半頃牛窓半島および牛窓諸島を勢力圏とした首長の築造と考えられている(県史考古資料)。島の半分近くは段々畑で数世帯の住民が半農半漁の生活をしており,井戸からは良質の飲料水が湧出する。昭和51年岡山県青少年の島として指定され,キャンプ場・野菜園・果樹園などがある。海浜はアサリを主とした貝の産地で,潮干狩りの季節には牛窓港より専用船が通う。アイナメ・カレイ・メバル・チヌなどの好漁場で,釣客も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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