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光南台
【こうなんだい】


児島半島の東部を東西に走り,瀬戸内海と児島湾に挟まれた山地で,玉野市と岡山市の境界をなす。昭和31年に本地域が瀬戸内海国立公園に編入され,岡山市の南にある明るい台地ということで光南台と名付けられた。この山地には,東から八丈岩山,貝殻山,長谷峠,東光寺山が連なり,西端には最高峰の金甲山がある。八丈岩山は八畳山とも呼ばれ,花崗岩からなる。山頂には巨岩群があり,八畳敷の巨岩ということで名付けられた。東の中腹には周囲が風化されて残った立石がある。貝殻山は花崗岩からなり,頂上には弥生時代の住居跡・貝塚などが残り,貝殻が多くあることから名付けられた。東光寺山は砂岩・粘板岩からなる。南麓に東光寺という寺があったということから名付けられ,高山とも呼ばれている。金甲山は砂岩・粘板岩からなり,坂上田村麻呂が金の甲を奉納したということで名付けられ,山頂にはNHK・山陽放送・西日本放送・テレビ岡山・テレビせとうちなどの中継所と金甲山レストハウスがある。小串からの自動車道は,国民宿舎桃太郎荘を経て八丈岩山・貝殻山展望台を通り,長谷峠の西で県道飽浦東児線と交差し,東光寺山を経て金甲山へ至る。県道との交差点の近くにラジウム鉱泉の金甲山温泉がある。この山地からの眺望はすばらしく,南側は瀬戸内海の多島美,四国の山々,ふもとの東野崎浜・出崎半島も美しい。北側は児島湾や旭東地区の干拓地から吉備高原までも望める。岡山市の岡南地区とを結ぶ児島湾締切堤防は昭和34年完成,同49年無料化した。三蟠地区とを結ぶ児島湾大橋が昭和58年に完成し,交通網の整備が進んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7183669