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猿掛山
【さるかけやま】


吉備郡真備(まび)町と小田郡矢掛町の町境にある山。標高243m。弥高山から北に張り出した支脈上に位置する。北方の妹山と向かい合い,その間に小田川が東流し,これと並行して旧山陽道が走っているが,その幅は200mに満たない。古川古松軒の「吉備の下道」に「ここ関が鼻が切り防ぐ時は,西国街道の通路は絶えるなり」とあるように,備中南部平野を押さえる西の天然の関門で,山頂には戦国期の城として著名な猿掛城跡があり,山すそには御土井・総門・長屋などの地名が残っている。城跡を取り巻くように山頂一帯は標高30mを超すクスノキ科のイヌガシやヤブツバキ・カゴノキなどの常緑天然林がよく残っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7184058