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竹林寺山
【ちくりんじやま】


浅口郡鴨方町と小田郡矢掛町の境に位置する山。標高365.5m。西側に阿部山,東側には遥照山塊・弥高山塊が雁行状に連なり,ともに山頂は平坦面のある浸食小起伏面からなっている。地質は中生代の火山活動による黒青色の流紋岩からなり,頂上付近は風化して赤土となっている。またこの地域は北東から南西に走る多数の断層があり,道路の切り割には断層滑面・泥土・角礫などの破砕帯が数多く見られる。頂上には岡山天体物理観測所・岡山天文博物館がある。この天文台は東京大学東京天文台に所属する観測施設で,立地条件としては大望遠鏡の性能を最も有効に発揮し得るための気象条件,特に気流の安定性ということで当地が選ばれ,ここにイギリス製の口径188cmの反射望遠鏡と日本製の口径91cmの反射望遠鏡が設置され,昭和37年4月より本観測を開始し,日本の天体研究に大きく貢献している。しかしその後南東側に発達した水島工業地帯の光が観測に支障をきたしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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