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半田山
【はんだやま】


吉備高原南縁部,岡山市津島から津高地区・苫田山にまたがる丘陵。標高10~160m。岡山大学の裏山として親しまれている。「吉備温故秘録」によれば,「半田山は山の惣名なり,坂より栢谷まで皆山なり」とあり,「山」という言葉が,非常に広い地域に付けられていると記してある。半田山の由来は,古代,美事に拓かれた墾田があったためとか,秦氏が植林をしたためにその名が転化したともいわれている(前掲書)。この山は岡山藩の重要な御用林として,厳重な管理下に置かれ,江戸末期には藩のお台場があり,藩兵の調練が行われた。明治40年第17師団が岡山に設置されると,弾薬庫やその他の軍事施設が設けられた。明治後期この地で温室ブドウの栽培が始まり,南面した谷間は温室が群をなし,わが国ブドウの代表的な生産地となっている。現在は岡山市の近郊住宅地やゴルフ場として開発が進んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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