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備中鐘乳穴
【びっちゅうかなちあな】


上房郡北房町上水田字井殿のドリーネの底に開口する吸込穴で,観光洞として著名。高さ17m,幅3mの洞口をくぐると中央の大ホールとなる。ホールの面積は40m×20m,高さは最高20m。洞長は約300m,最奥部は砂礫で埋没しており,入洞は不可能。洞内の二次生成物は発達しており,小型ながら美しいものが多い。七町田と命名されたリムストーン,五重の塔・笹の雪と呼ばれるフローストーンは広く知られている。高さ3mの巨大な石筍があり,すばらしい景観をなしており,わが国屈指の石筍といってよい。洞外の生物には,毎年7月5日ごろの夜7時30分から9時にかけて大発生するヒメボタル,昭和5年吉野善介・森千春により発見されたビッチュウヒカゲワラビが知られている。上房台の一部として県天然記念物に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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