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日名倉山
【ひなくらさん】


英田(あいだ)郡東粟倉村後山南東部,兵庫県千種町・作用町との境にある山。標高1,047.4m。地質は中生代の安山岩類からなり,中腹より下部は花崗岩類で形成されている。中国山地脊梁部に属する高峰の1つで,北に接して修験道の霊山として知られる後山があり,その山塊の南端部を構成する。後山との間には主要地方道朝来大原線が越える志引峠(674m)と,また西側には作用町奥海(おねみ)に通ずる奥海峠(627m)との2つの鞍部に区切られて,孤立した山体となっている。北の後山山麓から眺めると,三角形にとがった円錐型火山に似た秀麗な山容をなし,吉野富士とも別称される景勝地となっている。昭和44年に指定された氷ノ山後山那岐山国定公園に属する。山名の起こりは,日のよく当たる山,日向(ひなた)の山との説もあるが定かではない。古文献には雛倉山と書いたものもある(英田郡誌)。古くは,後山とともに修験道の霊場として知られ,後山に対して表山とも呼ばれていた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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