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福浦峠
【ふくうらとうげ】


「ふくうらたお」ともいう。和気郡日生(ひなせ)町寒河字東奥と兵庫県赤穂市福浦寺西との県境にある峠。標高90m。断層によって生じた鞍部にあり,JR赤穂線は福河トンネルで通過している。古くは赤穂往来と呼ばれ,日生と赤穂方面を結ぶ唯一の陸上路であった。以後改修が進み,昭和39年現在の国道250号が開通,同40年には舗装も行われた。昭和10年5月,日生~赤穂間に日生自動車会社によりバス路線が開設され,のち別会社に営業権が移り運行が続けられたが,当初から利用度が低く,同30年赤穂線の開通によって乗客が激減したため,現在は運行を休止している。明治22年町村合併によりこの峠を挟んだ形で福河村が誕生した。しかし,峠の東側の福浦は昭和38年8月までは日生町であったが,同年9月1日寺山地区を除いて赤穂市へ越県合併した。現在もJR赤穂線の備前福河駅の名称に,もと備前の福河村で岡山県であった名残が残っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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