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本宮山
【ほんぐうざん】


御津郡加茂川町の中央部に展開する円城高原東部に位置する山。標高582.9mで,備前国の最高峰。地質は流紋岩質が卓越するが,山頂付近は輝緑凝灰岩質からなり,残丘状にそびえる。西斜面は連続的に吉備高原面へと展開するが,東斜面は比高500mにも達する落差で旭川右岸へ落ち込んでいる。山頂には二等三角点があり,竜王宮が祀られている。また,山頂に山岳密教の正法寺があったといわれ,最盛期には僧房16を擁した。鎌倉期に現在の加茂川町円城に移転し,本宮山円城寺(天台宗)となり,現在に至る。山腹は,江戸期には岡山藩の御料林が広く分布していた。明治期以後そのほとんどは国有林となり,吉備高原では珍しいスギ・ヒノキなどの人工林の豊かな地域となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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