100辞書・辞典一括検索

JLogos

9

竜王山
【りゅうおうざん】


雨乞の神様である竜王を祀る山を竜王山と呼ぶ。県南部は年間降雨量が1,200mm程度という雨量の少ない地方で,晴天が続くと「備中日照り」といい,深刻な水不足は稲作に多大な影響を与えることになり,村人総出の雨乞となる。雨乞の方法としては,神社にお籠もりをしたり,山上で火をたいたりすることが多い。小田郡美星町には三山竜王・大倉竜王というように竜王山が各地にあり,それぞれ村人が雨乞を行った。その時にはたくさんの松葉を家ほども積み上げ大火をたいたので千貫焚き・千把焚きといった。県内には多数の竜王山が分布しており,備中では笠岡市吉田に標高267.4mと134mの2つの竜王山がある。浅口郡金光町佐方と倉敷市との境界に標高230.7mの竜王山もある。備前では赤磐郡山陽町と瀬戸町の境界などに,北部では上房郡北房町にもみられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7187302