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阿佐山
【あさやま】


古くは浅山とも書いた(国郡志書出帳)。山県郡の北部,芸北町と島根県瑞穂町との県境にある山。標高1,218.2m。西中国山地国定公園の東端に位置する。阿佐山塊の主峰で,三角点のある東ドーゲンと西ドーゲンの2峰からなり,西には三ツ石山・天狗石山,東には畳山が連なる。南斜面からは江の川源流の大谷川を,西斜面からは太田川水系の大暮川を発する。阿佐山から畳山にかけての稜線沿いは江戸期から明治にかけて砂鉄採取が活発に行われ,池や水路跡,土砂を掘り崩した凹地が至る所に残る。南麓の大谷では砂鉄を精錬する鈩所も設置されていた。山はブナなどの落葉広葉樹の天然林に覆われるが,大谷から畳山との間の稜線まで林道が設置され,造林事業が進行している。天狗石山への縦走路は山陰の眺望が広がり,格好の登山コースとなる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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