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一ノ松光山
【いちのまっこうやま】


呉市の北東部,郷原町の西部にある山。灰ケ峰の北東に当たる。山頂に標高437.6mを示す三角点がある。黒雲母花崗岩よりなり,全体になだらかな山容を示す。「呉市史」第2巻によれば,寛文12年の郷原村古図に村の周囲をめぐる山の1つとして「一のまっこう(弐尺廻り下ノ小松御座候横拾八町たて七町)」の記載があるという。また,近世末期作と考えられる古図には山中に天照大神が祀られている様子が描かれている。江戸期は雑木等をとる野山として利用されていたが,江戸末期から山麓の開拓が進められてきた。現在,山麓は水田として利用されているほか,西麓にワラビ山牧場が開かれ,またその周囲の緩斜面にはブドウ畑が広がる。南麓の大積付近は市天然記念物のブチサンショウウオの生息地。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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