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一兵山家山
【いちべえさんかやま】


山県郡の北西部,芸北町才乙(さいおと)と島根県旭町来尾との県境にある山。標高951.7m。西中国山地国定公園のうち。山名は本来島根側の呼称。「さんか」は共有を意味する言葉で,山名は共有の山林に由来するものと思われる。南麓の才乙ではこの山を「ながお」,その南東に隣接する山を一本木山と呼ぶ。「ながお」から一本木山にかけての中腹以上は大正初期に発足した共同放牧場として利用され,昭和50年頃まで牛馬の放牧が行われていた。牧場の発足以前は入会の採草地に放牧し,柵を巡らすこともなく,山沿いの耕地では周囲に柵を作って牛馬の侵入を防いだという。「ながお」と一本木山との間にはかつて才乙から旭町の都川へ通じていた都川峠,一本木山の東には県道の通る来尾峠がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7187603