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馬乗山
【うまのりやま】


県東端,福山市の北端,加茂町地区にある山。標高500.3m。北麓から東麓へ小田川が峡谷をなして流れ,西側・南側山麓へは支流が刻む。この山は古くは「とや山」といわれたらしいが,山頂に馬乗観音が祀られて馬乗山と呼ばれるようになったという。「馬乗観音縁起」にはその由来を次のように記す。備中国矢掛の長者新五平の所へある日旅の少女が訪れ,そのまま逗留して仕えた。よく働くので礼として彼女が望んだ白馬を与えた。そして3年余経ったある日,その少女は白馬に乗って「とや山」へ駆け登り,観世音の姿となって消えた。信心深い新五平は長久2年この山へ御堂をつくり,十一面千手観音像を勧請したという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7187819