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大黒目山
【おおぐろめやま】


庄原市にある山。標高802m。御神山塊に属し,花崗岩からなる。古来この山を中心とした地域は,砂鉄の供給地域で,砂鉄に関する伝説も多く残る。南に連なる権現山(708m)の頂上付近には鉄穴流しのための,溜池や配水路が残る。南麓には鉄生産と深いつながりをもつといわれる式内社蘇羅比古神社がある。江戸期,山頂付近には火山御用場が設けられ,事ある時には狼煙をあげ合図を送った。頂上付近は見晴らしがよい。「芸藩通志」に「高村にあり 此山篠津原 雲居城山に連る 高三十町許 絶頂を物見が丸と称す 遠近を眺望するを以ていふ」とある。山頂の北に連なる要害山(659m)には,元亨元年庄原の地頭職山内氏が築いた雲井城がある。南に連なる権現山付近には鍬寄古墳を中心とした数百基の古墳群がある。昭和53年には,東側に中国自動車道が開通した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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