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加島
【かしま】


賀島とも書いた。松永湾の南入口に当たる戸崎瀬戸の東沖合いにある島。尾道市向東町に所属。面積0.5km(^2),人口6(昭和50年)。「芸藩通志」によれば,賀島ござが有名で,特に花ござは好まれたという。今も松永付近から沼隈にかけてござの生産がある。尾道には同地を訪問した公家達が舟遊びなどして書き残した「加島記」が残る。松本重政は長崎の人であったが,尾道の豪商泉屋の養子になり,藩主の信任も厚く,寛文2年加島を賜ったといい,「尾道市史」は多額の寄付の見返りであろうとし,「芸藩通志」は孝養をめでてと記す。また,重政は緑樹,泉水,別荘に配慮し,文人墨客を招いて詩文や絵画を残した。現在島域はすべて国立公園で緑樹に覆われている。103mの峰を中心とする山系が北に延びて城ケ鼻となり,東に延びて恵比須堂鼻となり,両者に挟まれた北東向きに入江と砂浜がある。島は中生代白亜紀の広島型花崗岩で構成されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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