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鎌倉寺山
【かまくらじざん】


広島市北東の安佐北区白木町地区と高田郡向原町および東広島市との境界にある山。山体の最高地点は標高609.8mで,黒雲母花崗岩よりなる岩壁・岩峰の多い山塊。山頂付近には鎌倉寺の寺跡があり,手洗池・参道・伽藍跡などが残る。「白木町史」によれば,正徳の帳に「鎌倉寺堂八間四方,本尊文珠也」との記載があるという。宗旨は明確でなく,本尊は観音とも伝え,安芸国三十三観音の第18番札所でもあった。山稜の多くは岩場で,岩稜の縦走が楽しめる。頂上手前にシャクナゲの大群落があり,ハイカーや登山家に親しまれている。山の南端には昭和40年に東京大学地震研究所白木微小地震観測所が設置され,中国地方の微小地震活動の観測・研究および汎世界的な主要地震の観測を目的とする。また,山の西南端,小越の集落付近には古墳時代の遺跡である実相寺古墳群があり,横穴式石室や須恵器等が発掘されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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