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臥竜山
【がりゅうざん】


苅尾(かりお)山ともいう。山県郡の北西部。芸北町にある山。標高1,223.4m。西中国山地国定公園のうち。八幡盆地の東を限る巨大な山塊で,北に延びる稜線上に掛頭(かけず)山がある。文政2年,山県郡の辻寄記録には郡内六名山の筆頭にあげられ,「此山西海よりよく相見候故西海を渡船此山を蓍仕候由承り及び候」と眺望の良さがうたわれる。藩政時代から明治にかけて南麓の松永山・甲繋(こうつなぎ)山では豊かな木材資源を利用して鈩製鉄が行われた。西側斜面は特別保護地域に指定されたブナの原生林で,聖湖(樽床貯水池)から見る秋の紅葉は特に見事である。西麓八幡から八合目まで達する林道は観光道路として利用され,山麓のキャンプ場,千町原の広大な牧場とともに多くの観光客を集める。周辺の湿原にはサギ草・トキ草が見られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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