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熊城山
【くまのじょうやま】


山県郡の北部,大朝町と芸北町の境にある山。標高998m。山頂部は角閃石ないし石英閃緑岩,中腹以下は流紋岩からなる。南北に延びる稜線上に野地井(のじい),樋佐毛(ひさげ)山,椎谷山など標高1,000m前後の峰が連なり,これが江の川(ごうのがわ)水系と太田川水系の分水界を形づくっている。熊城山の北にはかつて狼峠・枕峠といった細々とした峠道があり,大朝と芸北の間をつないでいた。山にはクリなどの落葉広葉樹が多く,昭和30年代までは多くの人がクリ拾いに出かけていたという。熊城山から南への稜線に沿って大朝・芸北両町の広大な町有林があり,ヒノキ・スギの人工林が広がる。東側山麓には昭和12年,県天然記念物に指定された大朝町の天狗シデの林がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7188711