100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

郡山
【こおりやま】


高田郡吉田町にある山。標高402m。石英斑岩の一小丘で,平野からの比高約200mのこんもりした山容をなす。毛利氏の居城跡(国史跡)があり,相模から吉田荘に移った毛利氏が,延元元年に城を築いて以来,天正17年に輝元が広島に移りすむまでの約250年間,中国統一の根拠地。スギ・ヒノキの大木が鬱蒼と生い茂る山頂には,本丸・二の丸跡が,また,四方に延びる尾根に沿っていくつかの出丸の遺構があり,毛利家歴代の墓所(県史跡)と菩提寺跡が残る。「芸藩通志」に「大永頃,元就に至り全山城郭として,西南は岡本船山の辺,東は大浜を限り,城郭の地にて規模稍大なり。今遺址歴々猶見るべし」とある。正面山麓には大社造りの清神社がある。口碑によれば,神代からの鎖座といわれ,正中2年以降現在までの棟札16枚が存する。「芸藩通志」に「毛利氏の時世々相継て修営あり,神田を寄附せらる」とある。山中には「三矢の訓跡」「百万一心」の碑があり,県民いこいの森に指定され,史跡登山道,遊歩道が設けられている。山麓に吉田町郷土資料館・県立少年自然の家がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7188893