金剛山
【こんごうさん】

賀茂郡黒瀬町大多田にある小山塊。黒瀬盆地北部に当たる。山頂に標高343.9mを示す三角点がある。黒雲母花崗岩よりなり，標高240m以上は急傾斜で，北～東山腹の尾根には露岩が散在する。240m以下は緩傾斜をなし，山麓は洪積世の湖成層である西条砂礫層に覆われる。黒湖盆地および西条盆地に広がるこの砂礫層よりなる台地は，浸食され河岸段丘状をなすが，「旧県史」によれば，大多田付近では段丘面上に厚さ30cmの姶良火山灰（約２万2,000年前堆積と推定される）をのせている。山塊の南山麓にはゴルフ場がある。また，山塊直下を山陽新幹線安芸トンネルが通過する。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7188969