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次郎五郎滝
【じろうごろうだき】


「じごろうだき」ともいう。広島市佐伯区五日市町上河内にある滝。落差4m,幅1m(最長幅10m)。5m四方,水深2mの滝壺を持つ。上流域の佐伯郡湯来町川角で,海抜220mの平坦地を緩やかに流れていた八幡川は,佐伯区に入る所で山地を横切る先行谷を形成,一気に100mまで流れ落ちる。両岸に比高200mを超す急崖を生み,3kmの八幡川峡となる。その遷急点がこの滝で,標高120mに位置する。かつて,次郎,五郎という名の若い猟師が,鹿を追うあまり,誤って滝壺に落ちてしまった。その後,滝壺に2匹の鯉が住みつくようになり,人々は鯉を2人の化身と信じ,次郎五郎の淵と呼ぶようになったという伝説の地。渓谷とともに,人々に手頃なレクリエーションの場を提供してきたが,数百m上流に建設された魚切ダムや急崖上に設けられた魚切新道によって,通行人の視界からは離れてしまった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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