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世羅台地
【せらだいち】


県中央部,世羅郡一帯に広がる標高400~600mの台地で,吉備高原の一部をなす。台地は標高600m前後の宇根山面,標高500mの世羅面,450mの久井面など高さの異なる平坦面からなり,花崗岩や流紋岩地域が広いが,明神山や男鹿山などは第四紀に噴出してできた玄武岩鐘で,中央部には甲立礫層や尾道礫層が分布する。平均気温は13℃でやや低く雨量は1,500mmである。平安期から県の主要な穀倉地帯として知られ鎌倉期の大田荘は高野山や都の荘園で,尾道から米が移出されていた。昭和30年以後県営パイロット事業,農地開発事業,国営農地開発事業が実施され,世羅幸水農園など,協業経営組織も多く,ナシ・ブドウ・菊・タバコ・茶の栽培や酪農が盛んで,久井はトマト・ピーマンの指定産地。またアカマツ林が広くマツタケの産地でもある。台地の中には甲山・豊栄・福富・久井の小盆地があり,国道184号が南北に通じている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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