100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

大仙
【だいせん】


島根県に接する双三郡布野村にある山。標高707.8m。同郡君田村境にそびえる冠山(844m)から南に延びる支脈の南端にあり,南は布野盆地が開ける。境界は東西一直線の断層崖である。白亜紀流紋岩の山であるが,南東斜面には布野盆地に分布する海成の備北層群(砂礫層)が部分的に載る。約200mの高度差を生じさせたこの断層は上布野―二反田逆(衝上)断層と呼ばれ,昭和45年に県天然記念物に指定された。14世紀に勧請されたと伝える大仙神社は,参拝の便をはかって,明治5年,麓の上布野字鏡ケ宿に移された。旧地は奥の院と呼ばれた地で,岩上に数珠と如意宝珠をもつ石仏座像が安置されている。山上は雨乞の神事が行われた地でもある。南に布野盆地を見渡す山頂は,盆地に発生する霧海を眺める適地で,布野八景(布野村現勢調査簿)の1つとされる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7189553