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高松山
【たかまつやま】


広島市北郊,安佐北区可部町下町屋にある山。標高339m。花崗岩からなる円錐形の山。芸北一帯や山陰への交通の要衝に当たり,ここに戦国初期,熊谷信直が伊勢が坪より居城を移し,武田氏の下にあった熊谷氏が天文年間に毛利氏に従って萩に移るまで拠点とした高松城跡がある。山頂には20m×65mの本丸のほか,二の丸・三の丸・鐘の段などの郭や石組の井戸,馬場,空堀や北西麓には高直が築いた土居屋敷跡,菩提寺の正法山観音寺跡が残る。標高250m以上が熊谷氏の遺跡の指定名称で県史跡。山腹には京都の大文字にならって108の提灯が旧の3月9日につけられる。これは享保5年の大火のあと京都の火の神,愛宕神社の分霊を受けたもので,山頂に愛宕神社(高松神社)が置かれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7189623