100辞書・辞典一括検索

JLogos

65

太刀洗池
【たちあらいいけ】


庄原市七塚町の七塚原高原にある池。国兼川水系に属す。堤高15m,集水面積0.2km(^2),有効貯水量20万3,000m(^3),灌漑面積12haの農業用溜池。文政7年には,太刀洗池のほか,上宇津田池・五十田池の3つの池の改修が行われている(太刀洗池堤防改修碑)ので,少なくともそれ以前の築造である。太刀洗の名称は,源頼朝の重臣上総広常と梶原景時が争い,広常を討った景時が太刀を洗ったという伝説による。太刀洗池は,俗に尺八と呼ばれる樋管の孔口に木栓を詰めた斜樋構造をしており,近代以前の方式を残している。池のそばには,わが国最初の国立種畜場(現在は県立畜産試験場)や伝習農場などの施設があり,ポプラ並木のある緑の高原に綿羊や乳牛が若草を食む風景は異国的で,桜の名所でもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7189693