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包ケ浦
【つつみがうら】


古くは鼓ケ浦とも書いた。厳島(佐伯郡宮島町)の北東側にある砂浜海岸。北部には杉ノ浦がある。宮島町市街地の奥に位置し,宮島ロープウエーの基点である紅葉谷から東へ山越え,または自動車の通行可能な北東岸周りで,長浜・杉ノ浦経由で当浦に到達する。少数の戦後の開拓農家も減少したが,市街地へ野菜を売ることなどで生計をたてている。白砂青松の当浦からは,広島の市街地や広島港を望む。東の沖合いにある絵ノ島(海水浴場)にも近く,戦後いちはやく注目された海水浴場やキャンプ地である。海岸の奥には県営のキャンプ地があり,海岸線の北側の岬の内側には包ケ浦ヨットハーバーがあって,夏には観光客が訪れる。なお戦争中は陸軍の弾薬充填所が置かれ,多くの少年学徒が動員され,火薬の取扱いの諸作業に従事した。住込みによる仕事で責務は重く,手の甲を黄色に染めての活動であったという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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