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情島
【なさけじま】


呉市阿賀の南方海上8.5kmに位置する小島。呉市阿賀町に属す。面積0.75km(^2)。大情島と西海上0.5kmの小情島からなる。全島,花崗岩よりなり平地はほとんどない。集落は島の南西端にあり,現在27世帯,59人が住む。港は第1種漁港で,イワシ網が島の生活を支えていたが,現在はサワラ流し網が盛ん。島の歴史は古く,島の南端標高約45mの地点には火の釜古墳(横穴式石室)との推定がある。江戸期正徳年間の記録によると,その頃は安芸藩の藩牧として馬の放牧が行われていた。北西岸に馬取りの地名が残るが,馬の管理のため藩命で対岸阿賀より農民の移住が命ぜられ3世帯が住んだのが村の始まりといわれる。その後は明治36年広島大林区に属していた大情島は競売され松本氏が所有した。昭和3年には呉市に併合され現在に至る。小情島は島民の共有地としてかつては薪の補給地であった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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