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灘山
【なだやま】


沼隈郡沼隈町常石と尾道市灘組地区の境界にある山。標高189.9m。古くは五十山と呼び,五重に重なった山の意,50歳を過ぎたら急傾斜のこの山に登れないという意,また,50歳を過ぎた者をこの山へすてたことによる意など古称の山名由来も一定しない。昭和38年眺望がよいことから東側尾根の162.9mの嶺が眺洋山と名づけられた。南に百島・横島・田島が展望できる。南麓緩傾斜部はミカン畑となり,平地部は西組の集落となる。ここには浄土真宗の宝田院と常石八幡宮がある。東の集落,東組には常石城があったことが知られる。城はもと山南村桑田式部大輔により,丸山城の出城として築かれ,のち,天文20年田島より田島義則が移住し,次いで村上則宗の居城となったといわれる。現在,西組から東組にかけての海岸部一帯は埋立て整備され常石造船所敷地となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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